安全進塁権を行使できなくなった場合の代走
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 08:15 UTC 版)
「代走」の記事における「安全進塁権を行使できなくなった場合の代走」の解説
走者(打者走者を含む)に一個以上の安全進塁権が与えられているとき、通常は、それらの走者が与えられた塁に達するまではそれらの走者を交代させる必要はないが、最初からまたは途中で負傷などにより走塁できなくなった走者(打者走者を含む)については、(ボールインプレイであれば審判員が必要に応じてタイムを宣告し、ボールデッドになった後で)その場から代走と交代できる(公認野球規則5.12(b3))。例えば、 死球または危険球を受けた打者がその場から自力では動けなくなってしまった場合 打者が本塁打を打つも、本塁に達する前に脚を痛めて動けなくなってしまった場合 などがこれに該当する。 代走と交代した選手に、本塁までの安全進塁権が与えられていた場合は、公式記録の得点は代走として出場した選手に記録される。 日本プロ野球では、本塁打を打った打者に代走が出されたケースが実際に以下の2例ある(2012年シーズン終了時点)。 1969年5月18日、ジムタイル(近鉄バファローズ)が阪急ブレーブス戦(阪急西宮球場)の2回表に本塁打を打つが、一塁へ向かう途中で左脚に肉離れを発症し代走の伊勢孝夫と交代。なお、この事例により1969年のジムタイルの打撃成績は、本塁打8でありながら得点7である(詳細は当該項を参照)。 1991年6月18日、彦野利勝(中日ドラゴンズ)が横浜大洋ホエールズ戦(ナゴヤ球場)でサヨナラ本塁打を打つが、一塁ベース付近で右膝の靭帯を断裂し、代走の山口幸司と交代。 代走のみで出場した場合は、連続出場としては記録されない(試合の出場は記録される)。連続出場として記録されるためには、少なくとも自チームのあるイニングの始めから終わりまで守備に就くか、塁に出るかアウトになって打撃を完了する必要がある。ただし、守備の完了、打撃の完了前に審判員によって退場が宣告され試合から除かれた場合には、例外的に連続出場記録として記録される。
※この「安全進塁権を行使できなくなった場合の代走」の解説は、「代走」の解説の一部です。
「安全進塁権を行使できなくなった場合の代走」を含む「代走」の記事については、「代走」の概要を参照ください。
- 安全進塁権を行使できなくなった場合の代走のページへのリンク