宇宙での実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 00:28 UTC 版)
「ボース=アインシュタイン凝縮」の記事における「宇宙での実験」の解説
ボース=アインシュタイン凝縮を研究するためには、温度は絶対零度よりほんの少し高いだけの温度にまで冷却する必要がある。絶対零度まで冷やすと原子はエネルギーが最小となり、ほぼ動きを止める。科学者たちは重力のある環境下と、重力のない環境下での原子の挙動の違いを比較するため、国際宇宙ステーション(ISS)を使って研究を行うことにした。このCold Atom Laboratory (CAL) と呼ぶ装置は2018年5月にISSへ打ち上げられた。地上試験では200ナノケルビンを達成しており、ISSでの実験では、温度は1ピコケルビンにまで達する予定。これは自然現象でも到達できないため、これまで宇宙で観測された中でも一番低い温度になる予定。ここまで冷やすと、新たな量子現象の観察や、物理学の最も基本となる法則の試験が行える可能性がある。この実験を提案したチームの中には、3人のノーベル賞受賞者が含まれている。
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