夜間学部の今後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 04:37 UTC 版)
先述の通り、勤労学生の減少により夜間学部本来の存在意義が薄れ、昼間学部の受験に失敗した者の受け皿としての役割も少子化によりなくなったことから、役目は終わったという意見が大勢を占める傾向にある。そのため多くの大学で昼夜開講制へ移行したり、夜間学部を廃止・縮小して、需要の高い社会人向けの夜間開講の専門職大学院を強化する方向となっている。 一方、少数ではあるものの現在も夜間学部を維持し続けている大学も存在しており、中でも東京理科大学は理学部第二部で、東京電機大学は工学部第二部で、東洋大学は文系学部で、それぞれ都心キャンパスに設置する夜間学部を現在も設置している。特に東洋大学は2001年に社会学部第2部社会福祉学科を新たに設置しただけでなく、2009年に板倉キャンパスから白山第2キャンパスへ移転してきた国際地域学部にも第2部を2010年設置するなど、大勢に反して夜間学部の拡大充実を図っている。東洋大学は2021年現在で夜間学部の定員数は6学部8学科710名で、日本最大となっている。 なお、2002年度には103校の大学で夜間の課程が置かれていたが、2007年度には66校に急減したものの、2020年度は58校に置かれており、減少傾向は緩やかになっている。学校基本調査では昼夜開講制の夜間主コースも昼夜別の夜間の課程に含まれるため、ここで挙げる数値は夜間学部に限ったものではないものの、夜間に学びたい学生のための受け皿はいまでも一定数は維持されているといえる。
※この「夜間学部の今後」の解説は、「夜間学部」の解説の一部です。
「夜間学部の今後」を含む「夜間学部」の記事については、「夜間学部」の概要を参照ください。
- 夜間学部の今後のページへのリンク