多細胞生物の誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/22 02:08 UTC 版)
植物の多細胞生物の化石で最も古いものは、カナダのサマーセット島の7億5,000年前〜12億5,000万年前のハンティング地層から見つかった紅藻類の化石である。また東シベリアの10-9億年前の地層から藻類の化石が見つかっている。動物では1947年に南オーストラリアのフリンダース山脈のエディアカラの丘にある原生代最末期の地層から、肉眼で見える動物の化石(スプリッギナ)が発見された。その後エディアカラの丘やその周辺から多種多数の動物の化石が発見され、エディアカラ動物群と呼ばれている。エディアカラ動物群の化石が見つかるのは5億7千万年前から5億4千万年前という短い期間に集中しており、すべて硬い骨格を持たない生物であった。エディアカラ動物群の化石は世界の20か所以上の地域で見つかっている。これらの化石が産出する時代はかつてベンド紀と呼ばれていたが、現在はエディアカラ紀と呼ばれている。これらの多細胞動物が誕生する直前に著しい寒冷期だったマリノニアン氷河時代があり、環境の激変が動物の急激な進化を促したという議論がある。 多細胞動物については 次の顕生代のカンブリア紀で硬い骨格を有する多種多様な動物群が一気に出現する。 エディアカラ動物群のスプリッギナの化石、大きさは3-5cm エディアカラ動物群のディッキンソニアの化石 ディッキンソニアの復元予想図 エディアカラ動物群のキンベレラの化石
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