境界付きバイパスと境界付き追い越し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/26 07:42 UTC 版)
「ライブネス」の記事における「境界付きバイパスと境界付き追い越し」の解説
境界付き追い越し(bounded overtaking)とは、タグ付けされたプロセスがクリティカルセクションに入りたいと宣言した後、タグ付けされたプロセスがクリティカルセクションに入るまでに、他の各プロセスが制限された回数だけタグ付けされたプロセスを追い越すことを意味する。なお、タグ付けされたプロセスがそのクリティカルセクションに入る許可を得られない場合でも、有界追い越しは成立する可能性がある。したがって「境界のある追い越し」はそれだけではライブネス特性とは言えない。デッドロック状態のシステムでは、どのプロセスも他のプロセスを追い越さないため、「境界のある追い越し」は自明に成立するが、境界線付きバイパスは成立しない。 プロセスP1がクリティカルセクションに入ろうとするときはいつでも、プロセスP2はプロセスP1が入ろうとする前に最大で一回だけ入ろうとすることは境界付き追い越し(bounded overtaking)の一例である。 境界付きバイパス(境界付き待機、bounded bypass)とは、あるプロセスがクリティカルセクションに入りたいという意思表示をした後に、他のプロセスによってバイパスされる回数が、システム内のプロセス数の関数によって制限されることを意味する。 境界線付きバイパスの有効性と境界線付き追い越しの安全性の区別は微妙であることにも注目したい。スタベーションフリーダムと「境界付き追い越し」の組み合わせは境界付きバイパスを意味する(つまり境界付きバイパスはライブネス特性に分類されているが、実際にはライブネス特性と安全性特性の混合物である)。
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