基本的な変換への分解とかんたんな性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 03:18 UTC 版)
「メビウス変換」の記事における「基本的な変換への分解とかんたんな性質」の解説
メビウス変換はもっと単純な変換の列に等価である。実際、 d/c による平行移動 f 1 ( z ) = z + d c , {\displaystyle f_{1}(z)=z+{d \over c},} 反転変換および実軸に関する鏡映変換 f 2 ( z ) = 1 z , {\displaystyle f_{2}(z)={1 \over z},} 拡縮変換(英語版)および回転変換 f 3 ( z ) = ( − ( a d − b c ) c 2 ) ⋅ z , {\displaystyle f_{3}(z)=\left({-(ad-bc) \over c^{2}}\right)\cdot z,} a/c による平行移動 f 4 ( z ) = z + a c {\displaystyle f_{4}(z)=z+{a \over c}} とおけば、これらの合成 ( f 4 ∘ f 3 ∘ f 2 ∘ f 1 ) ( z ) = f ( z ) = a z + b c z + d {\displaystyle (f_{4}\circ f_{3}\circ f_{2}\circ f_{1})(z)=f(z)={\frac {az+b}{cz+d}}} はメビウス変換を与える。このようにメビウス変換を分解することで、メビウス変換のもつ多くの性質を浮き彫りにすることができる。メビウス逆変換の存在とその明示的な表示式は、この分解における単純な変換の逆変換を考えば、それらの合成を行うことによって直ちに導かれる。要するに、変換 g1, g2, g3, g4 を、各 gi が上記 fi の逆変換とすると、それらの合成 ( g 1 ∘ g 2 ∘ g 3 ∘ g 4 ) ( z ) = f − 1 ( z ) = d z − b − c z + a {\displaystyle (g_{1}\circ g_{2}\circ g_{3}\circ g_{4})(z)=f^{-1}(z)={\frac {dz-b}{-cz+a}}} が、メビウス逆変換の式を与えるのである。
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