坂田模型・IOO対称性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/11 09:38 UTC 版)
「クォークモデル」の記事における「坂田模型・IOO対称性」の解説
1955年、ストレンジネスに着目して、坂田昌一は中性子n・陽子p・ラムダ粒子Λ を最も基本的な粒子とし他のハドロンはこの3つの素粒子とそれらの反粒子で組み立てられるという坂田模型を発表した。1959年、ストレンジネス(中野・西島・ゲルマンの法則)、及び、3つの粒子は質量が近い(1±0.2Gev)ことから、3個の基本粒子 (p, n, Λ) の入れ替えで力学法則は変わらないという池田・大貫・小川対称性(IOO対称性、今日のSU(3) 対称性)を基に、大貫義郎らはSU(3)の群論モデルを創り上げた。これは、素粒子の分類に群論を用いた画期的な試みであった。また、このモデルの発展形である名古屋模型(1960年)および新名古屋模型(1962年)も発表された。現在の素粒子分類とほぼ同じ構造になっている。しかし、これらのモデルではハドロンのデータを厳密に再現できなかった。(ただし、1939年に発表された原子核の分類にSU(4)群を用いてノーベル賞を受賞したユージン・ウィグナーの論文が物理学の一つの重要な達成と見なされていた。 )
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