地球の熱輸送を担う大気循環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 05:57 UTC 版)
「大気循環」の記事における「地球の熱輸送を担う大気循環」の解説
気象現象の原動力となるのは太陽から地球への熱供給、つまり太陽からの光(太陽放射)である。太陽放射を受ける量は平均すると赤道付近で最も多く、緯度が高い北極や南極に近づくほど少なくなる。一方、地球から出ていく熱(地球放射)の緯度による差は同じような変化をするものの、太陽放射に比べて変化が小さい。よって、約40°より低緯度では出ていく熱より入ってくる熱の方が多く、高緯度では逆に出ていく熱の方が多い。これを聞くと低緯度は温度が上がり続けて高緯度は温度が下がり続けるように思えるが、実際はそうはならない。熱が低緯度から高緯度へ輸送されているからである。 緯度方向、つまり南北方向の熱輸送を担う機構は大きく分けて3ある。海流による輸送、大気の流れによる輸送、潜熱(状態変化に伴い熱を吸収放出し、大気とともに水蒸気や雲として)輸送の3つである。全体でみると、海流よりも大気と潜熱による輸送の方が量は多い。
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