地勢と特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 17:12 UTC 版)
付近の目立つ島として、スピッツベルゲン島の北東にはNordaustlandet、東にはEdgeøyaなどが挙げられる。Edgeøyaの東側を、寒流のスピッツベルゲン海流が南へと流下してきており、この海流はスピッツベルゲン島の南岸の付近を、西へ向かって流れている。スピッツベルゲン島の南西沖まで、暖流のノルウェー海流は来ているものの、島の全域が北極圏内で、寒冷なツンドラ気候である。 スピッツベルゲン島の面積は、約3万7673 km2である。島内には氷河によって削られた地形が目立ち、島の海岸線にはフィヨルドがあちこちで見られる。このため入り組んだ海岸線を有しており、海岸線の総延長は3919 kmに及ぶ。 島内最大の町は、そのような数あるフィヨルドの奥に形成された町のロングイェールビーンである。北部の町のニーオーレスンは、かつて炭鉱が存在したものの、現在では炭鉱は閉鎖され、研究者に開放されている。また高緯度であるため宇宙ロケットの打ち上げには不向きながら、ニーオーレスンにSvalbard Rocket Rangeも設置されている。なお、スピッツベルゲン島における採炭地はロングイェールビーンから西へ約55 kmのバレンツブルクに移り、ロシア人が多く居住するこの町は、オーロラなどを活かした観光業が盛んである。 スヴァールバル条約により、この条約の40ヵ国を超える調印国の国民であれば、ビザを申請せずに、この島に居住できる。ただし、90日を超える場合は滞在許可の事前取得が必要である。 シェンゲン協定に加盟しないスヴァールバル諸島では、ノルウェー政府によるパスポート審査を行わない。ただし渡航者の国籍によってノルウェー本土を含むシェンゲン圏の出入りにビザの提示が求められ、その場合は数次査証を受給した上での渡航が推奨される。これは、スピッツベルゲン島に滞在するには、到着と出発を含めてシェンゲン圏との境を複数回越えるためである。
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