あつりょくかんがた‐げんしろ〔アツリヨククワンがた‐〕【圧力管型原子炉】
圧力管型原子炉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 05:04 UTC 版)
圧力管型原子炉は、炉心を大きな容器に一括して納めるのではなく、個々の燃料集合体を圧力管(燃料チャンネル)と呼ばれるパイプ内に設置し、この圧力管を多数集合させて炉心とする形式の原子炉である。個々の圧力管がそれぞれ圧力容器に相当する。この形式の利点は圧力管の本数を増やすだけで原子炉を大型化できること、及び原子炉運転中に燃料交換が行えることで、圧力容器型原子炉では原子炉を止めて上蓋を開けない限り燃料交換はできないが、圧力管型なら燃料を交換する圧力管への冷却材供給を止めれば交換可能となる。原子炉全体を止める必要が無いため稼動率(設備利用率)が向上する。一方で、多数の圧力管の製作、保守にかかるコストは高く、圧力容器型に比べた場合の欠点となっている。 この型の原子炉としては、冷却材の流れが水平方向のCANDU炉(重水減速重水冷却加圧水型原子炉)、圧力管がカランドリアタンク(重水を納めたレンコン状のタンク)を上下に貫通する新型転換炉(ふげん)(重水減速軽水冷却沸騰水型原子炉)、ロシア型黒鉛炉(黒鉛減速軽水冷却沸騰水炉)(RBMK-1000) などがある。
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