土壌に浸透した環境基準値を超える有機溶剤の影響について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 13:39 UTC 版)
「水道管」の記事における「土壌に浸透した環境基準値を超える有機溶剤の影響について」の解説
ガソリンスタンド近傍や化学工場の周辺、跡地などで、万が一埋設管周辺に有機溶剤が漏れ出した場合、水道管に悪影響が及ぶ場合がある。原則としては環境基準を超える土壌汚染の場合には土を入れ替えるのが法的な処置であるため、汚染発見までの一時的な状態への対応の検討となる。 鋳鉄管、鋼管 - ダクタイル鋳鉄管や鋼管は管本体の溶剤による影響は無いと言える。ただし接続部のゴム輪、パッキン類の「ゴム」は有機溶剤によって侵され膨潤、破損する場合も想定されるので必要に応じて受口部を溶剤浸透防止フィルム処理などの処置を検討する必要がある。 硬質塩化ビニル管 - 有機溶剤によって侵される性質がある。浸透防止フィルムでは少量の侵入に対しても材料が侵される可能性もあるため、溶剤浸透の可能性のある場所での敷設には注意が必要。 ポリエチレン1種二層管 - 有機溶剤には侵されないが、環境基準を超えるような高濃度の溶剤に浸る場合には溶剤浸透防止フィルムなどによる措置が有効である。浸透による水道水へのによる「におい」付着の事故例がある。 水道配水用ポリエチレン管 - 有機溶剤には侵されないが、環境基準を超える高濃度の溶剤に浸る場合には溶剤浸透防止フィルムなどによる措置が有効である。1種二層管に比べると高密度であり浸透度合いは小さく、日本水道協会規格の審議資料の中でも、溶剤濃度が環境基準以下であれば敷設に問題ない事が明記されている。水道給水用ポリエチレン管についても同材質のため同様。
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