国際航海及びサブスタンダード船に関する問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/19 09:15 UTC 版)
「内航船」の記事における「国際航海及びサブスタンダード船に関する問題」の解説
外航船は、タイタニック号海難事故を契機として締結された海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS条約)などの国際条約の要求を満たさなければならない。国際条約の要求は、大きな海難事故や安全及び環境を優先させる時代のニーズのために年々厳しくなっている。よって大型内航船であっても、構造や設備に関して国際条約を満足しないので、外国の港(国際近海区域及び遠洋区域)へは行けない。建造時の構造上の問題で外航船に出来ない内航船も多くなっている。ここで安く建造できる内航船のメリットがデメリットとなる。 SOLAS条約などの国際条約から判断すると、日本国内で使用されなくなった内航船は外航船として使用できない。さらに2009年5月に採択さた新しいシップリサイクル条約も、内航船に影響を与えると考えられている。条約が発効した場合、船舶が国際航海をする(内航船舶を海外に売船する場合を含む)には、条約発効後5年以内に既存船への「インベントリ(有害物質一覧表)に関する国際証書」の備え付けが義務付けられる。国際総トン500Gt以上の船舶であれば海外に売船を行う内航船も対象となり、国内総トン数に換算した場合、199型も一部該当する可能性がある。 国際航海に従事する船舶が守るべき国際条約の基準を満たしていない内航船が、外国籍船外航船として登録された時点で、国際条約に定められた基準を満たしていない船、つまりサブスタンダード船となる。しかし多くの外国人や外国人船員は、日本建造船は品質が良く、長持ちすると評価する。廃船にすると廃船コストが発生するので、FOB条件で安く海外売船される内航船が多い。結果として外国船籍サブスタンダード船として元内航船が外航船として運航されているケースは多い。このような船の近くまで行くと旧船名や船籍港がうっすら読めることが多い。
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