国鉄ソ100形貨車とは? わかりやすく解説

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国鉄ソ100形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/06 09:30 UTC 版)

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国鉄ソ100形貨車
形式図
基本情報
車種 事業用車操重車
運用者 日本国有鉄道
所有者 日本国有鉄道
製造所 国鉄浜松工場
製造年 1951年(昭和26年) - 1956年(昭和31年)
製造数 14両
廃車 1987年(昭和62年)
常備駅 大分駅姫路駅、他
主要諸元
車体色 淡緑色+黄1号の帯
軌間 1,067 mm
全長 10,000 mm
全幅 2,900 mm
全高 3,900 mm
荷重 15* t
自重 54.0 t
換算両数 5.5
台車 二軸ボギー
台車中心間距離 5,000 mm
最高速度 65 km/h
備考 *扱い荷重
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国鉄ソ100形貨車(こくてつソ100がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した事故救援用操重車事業用貨車)である。鉄道車両脱線事故や転覆事故の復旧に使用された。回転式キャブとクレーンを装備している。また、クレーンのブームを収めるための控車である長物車を伴っている。

概要

1951年昭和26年)から1956年(昭和31年)にかけて、国鉄浜松工場で14両(ソ100 - ソ113)が製造された。操重車の中でも小型に分類され、扱い荷重は最大で 15t となっている。これは、貨車は1両で、客車は2両で扱うことを想定したものである。

本形式は、従来からの大型操重車が蒸気機関を動力として用いるため、蒸気圧が上がるまで作業にかかれず、動作も鈍重なうえ、軽量な客車や貨車を吊り上げるにはオーバースペックであり、また製作費も嵩むことから、操重車の普及を図る目的で開発されたものである。そのため、動力としてディーゼルエンジンを初めて採用し、操作も扱いの容易なディーゼル電気式ワードレオナード方式とした。

本形式ではブームをソ30形より長くしたが、軽量なトラス構造とし、その根元部分の中央部に操作室を設置した。台車板台枠式の2軸ボギー台車を2基装備した。両台車に各1個の電動機が装備され、低速ながら自走することができた。作業時に使用するアウトリガーやレールクランプの構造は大型操重車と変わらない。また、ブレーキ装置は自車用のみの設備で、回送時に使用する貫通ブレーキは装備されていない。

しかし、貨車の救援に際して積車状態の車両を扱うには、扱い荷重が小さすぎるという欠点が露見し、クレーン自動車の普及もあって、1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化までに、全車が廃車された。

配置

本形式は、地方幹線の拠点に配置されていたが、1980年(昭和55年)時点の常備駅(配置鉄道管理局)は次のとおりである。

参考文献

  • 埴岡寿一「われら影武者軍団 国鉄の事業用車2 貨車編」 鉄道ファン 1980年7月号(No.231)
  • 貨車技術発達史編纂委員会「日本の貨車-技術発達史-」2009年、社団法人日本鉄道車輌工業会

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