国鉄ソ60形貨車とは? わかりやすく解説

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国鉄ソ60形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/31 07:43 UTC 版)

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国鉄ソ60形貨車
国鉄ソ60形、ソ68
1988年10月9日、高崎操駅
基本情報
車種 事業用車操重車
運用者 日本国有鉄道
所有者 日本国有鉄道
製造所 日本車輌製造
製造年 1972年(昭和47年) - 1975年(昭和50年)
製造数 14両
消滅 1987年(昭和62年)
常備駅 大宮操車場新鶴見操車場、他
主要諸元
車体色 黄1号
軌間 1,067 mm
全長 12,800 mm
全幅 2,710 mm
全高 4,070 mm
荷重 2.5* t
自重 35.3 t - 36.0 t
換算両数 3.5
台車 ニ軸ボギー台車
台車中心間距離 7,600 mm
最高速度 75 km/h
備考 *最大吊上荷重
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国鉄ソ60形貨車(こくてつソ60がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した、レール積降用操重車事業用貨車)である。

概要

本形式は、老朽化と能力不足が目立ってきたソ50形の代替として、1972年(昭和47年)から1975年(昭和50年)にかけて、日本車輌製造で14両(ソ60 - ソ73)が製造されたレール積降用操重車である。

一見、保線モーターカー然としたスタイルで、台枠上に前位から機関室、運転室、旋回フレームが置かれる。機関室にはディーゼルエンジン日野DK10A形、153PS/1800rpm)と液体式変速機、逆転機、交流発電機が収納されている。ディーゼルエンジンは、走行用、作業用いずれの状況でも動力源として使用されるが、走行時は液体式、作業時には電気式として制御が行われる。

クレーンのブームは水平に伸縮して左右に24.5°振ることができるのみである。扱い荷重は2.5tで、長さ25mの定尺レール3本を一度に取り扱うことができる。下回りは2軸ボギー台車(バーバー式と呼ばれるもので、国鉄形式は付与されていない)を2基装備し、後位側の台車はディーゼルエンジンからの動力を得る動台車となっており、30km/hで自走可能である。また機関車による牽引回送時の最高速度は、75km/hである。

使用時は、本形式2両を背中あわせにし、その間に長物車2両が挿入される。その際、貨車に制御回路の引き通しを設けることで、総括制御により走行や、クレーンによる荷役作業が可能である。

配置

1980年(昭和55年)時点の配置は次のとおりで、各地の大操車場に2両ずつ配置されて巡回使用されたが、1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化までに全車が廃車された。なお、廃車になった車両の一部は、クレーンを撤去の上、車籍の無い工事用モーターカーに改造された。

参考文献

  • 村井健三(国鉄車両設計事務所)「レール積みおろし用―ソ60形式―」 鉄道ファン 1972年4月号(No.132)
  • 埴岡寿一「われら影武者軍団 国鉄の事業用車2 貨車編」 鉄道ファン 1980年7月号(No.231)
  • 貨車技術発達史編纂委員会「日本の貨車-技術発達史-」2009年 社団法人日本鉄道車輌工業会

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