国鉄ソ1形貨車とは? わかりやすく解説

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国鉄ソ1形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/20 15:05 UTC 版)

国鉄ソ1形貨車
形式図
基本情報
車種 事業用車操重車
運用者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
所有者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
種車 オソ10形
改造年 1928年(昭和3年)*
改造数 6両
消滅 1969年(昭和44年)
主要諸元
車体色
軌間 1,067 mm
全長 22,931 mm
全幅 2,324 mm
全高 3,850 mm
荷重 28** t
自重 70.3 t - 74.4 t
換算両数 7.0
台車 2 - 2軸複式ボギー
備考 *称号規程改正年
**扱い荷重
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国鉄ソ1形貨車(こくてつソ1がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道に所属した橋桁架設専用の操重車事業用貨車)である。

概要

1920年大正9年)、黒田武定の発案により、鉄道省浜松工場で1両が製造され、その後1923年(大正12年)から1927年昭和2年)にかけて同工場および大宮工場石川島造船所で5両が増備された、橋桁架設用操重車である。製造時はオソ10形(オソ10 - オソ15)と称したが、1928年(昭和3年)5月の車両称号規程改正により、ソ1形(ソ1 - ソ6)と改称された[1]

後年製造された、ソ200形ソ300形といった橋桁架設用操重車と異なり、上方にブームを展開する方式で、橋桁の一端を車端で支え、もう一端をロープを使用してブームで吊り、現場に運んで架設する。しかし、この構造上、電化区間や曲線区間、トンネルの坑口といった箇所で作業を行うことができなかった。また、ウィンチも手巻き式であった。

車体は、側部がトラス構造となっており、ブームも同様であった。台車は直径600 mmの小径車輪を持つアーチバー式の2軸ボギー台車4基を備え、これを2基ずつ前後2群に振り分けた2-2軸複式ボギーである。全長は22,931 mm、自重は73.0 t、扱い荷重は28 t であった。

全国の建設事務所に配置されたが、最も古い操重車であり、扱い荷重の小ささや取り回しの不便さが目立つようになり、1960年(昭和35年)に後継のソ200形に代替され、1969年(昭和44年)度までに廃車となった。

参考文献

  • 埴岡寿一「われら影武者軍団 国鉄の事業用車 2 貨車編」 鉄道ファン 1980年7月号(No.231)
  • 「全盛期の国鉄貨車.1」1998年、レイルロード刊 ISBN 4-947714-05-0
  • 貨車技術発達史編纂委員会「日本の貨車―技術発達史―」2009年 社団法人日本鉄道車輌工業会
  • 「車輌形式図 大正15年 貨車下巻」1926年 鉄道省工作局
  • 小野田 滋「橋梁架設用操重車ソ1形の歴史」『日本土木史研究発表会論文集』第6巻、1986年、doi:10.11532/journalhs1981.6.115 
  1. ^ 第8章 貨車 第6節 事業用貨車」『鉄道技術発達史 第4篇 第2』日本国有鉄道、1958年、1163頁。doi:10.11501/2423740https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2423740/502 

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