固定液としてとは? わかりやすく解説

固定液として

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/22 14:31 UTC 版)

グルタルアルデヒド」の記事における「固定液として」の解説

生化学形態学など生物学分野においては固定液として利用される。特に電子顕微鏡透過型走査型双方観察用の標本調整では、固定力が強く細胞微細構造をよく保存するので基本的な固定液として重要である。植物プランクトン標本固定にも、通常グルタルアルデヒド用いられるホルムアルデヒド水溶液ホルマリン)よりも細胞内への浸透は遅いが、固定力は強い。ホルマリン同様酵素活性免疫学的活性ある程度保存するが、これらの保存性ホルマリンの方がよい。そのため、しばしばこれらの2つアルデヒド併用して互い欠点を補うような用い方をする。オスミウム酸より少し速く細胞浸透するが、透過型電子顕微鏡観察に際して切片電子染色効果が低いので、オスミウム固定併用する。 固定液としての主要な反応は、タンパク質のリジン残基のε-アミノ基との間で起こるが、α-アミノ基SH基との間でも起こり分子架橋形成する。ひとつのグルタルアルデヒド分子単独架橋形成起こせるとは考えられていない水溶液中に形成され2量体3量体といった重合体や、それらがアルドール縮合起こした不飽和アルデヒドが、分子架橋形成する考えられている。

※この「固定液として」の解説は、「グルタルアルデヒド」の解説の一部です。
「固定液として」を含む「グルタルアルデヒド」の記事については、「グルタルアルデヒド」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「固定液として」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「固定液として」の関連用語

固定液としてのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



固定液としてのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのグルタルアルデヒド (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS