回し打ち・オリ・ベタオリ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/18 17:00 UTC 版)
自分にとって有利な方向の手変わりを手が進むあるいは手を進めると表現する。逆に、不利な方向の手変わりを手を崩すと表現する。何らかの危険を避けるなどの目的で敢えて手を崩したり、ある程度安全な牌を切りつつも和了を目指す打ち方をまわし打ちと表現する。また、和了を諦めて安全牌のみを切り出してゆくことをオリ(降り)ないしベタオリと言う。 (例)回し打ちの例 相手 相手の捨牌 自分 ツモ ドラ表示牌 他家から四萬切りのリーチを受け、直後にテンパイした牌姿。しかし一発目で宣言牌の近接牌は切りづらく、五萬はドラのまたぎ筋でもある。加えて、テンパイに取った場合の待ちは1枚切れている西とドラ表示牌の二萬、つまり待ちが悪い。したがって、安全牌の西を落として五萬のくっつきテンパイに戻す。このような打ち方を回し打ちと言う。 なお、この例では西だけでなく一筒と二筒も現物である。このあと切りづらい牌が続々と押し寄せた場合、自分の和了を諦めて一筒や二筒を(出来メンツを崩して)捨ててゆくことをベタオリと言う。 東家 東家の捨牌 西家 ツモ ドラ表示牌 親から立直が掛ったが自分はまだ二向聴で、ドラの八筒が浮いており、今ツモってきた六索も切りづらい。七萬は通るが、四萬や六萬は通るとは限らない。かつ、仮に浮き牌や不要牌を全部通してテンパイしたとしても、この手牌では高得点は見込めない。このようなケースで、自分の和了を諦めて場合によっては出来メンツを崩し、通る牌しか切らないという打ち方をベタオリと言う。この牌姿では、絶対に通る牌(つまり現物)を手の内に3種5牌持っている。七萬を切り、二筒を中抜きし(出来ている順子の中の1枚を切ることを中抜きと言う)、そのあと北の暗刻を落としていけば、少なくとも5巡のあいだは危険を回避できる。そのあいだに別の他家が振り込むかもしれないし、リーチ者もツモれず流局するかもしれない。 自分の得点がたいして見込めない時であるにもかかわらず敢えて無謀なリスクを冒すことは、打ち方としてはまったく合理性に反する。麻雀の上達に際して、「リスクリターンが釣り合わない時は素直にオリられるか」というのは極めて重要である。初心者が上級者に勝てない理由の一つでもある。 後ろ向きという理由でこのような打ち方を嫌う人もいるが、逆にこういった押し引きのタイミングを見極めることに面白味を見出す人もいる。
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