命名法の方針
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:19 UTC 版)
命名は中心となる母体(環を含むと母核と呼ばれることもある)化合物の水素を置換基で置き換えた誘導体として命名される。母体ないしは置換基もより単純な母体を誘導体として命名し、その起点となるのは炭化水素または基本複素環系化合物である。 誘導体として命名はつぎの6つの命名法(置換命名法、基官能命名法、付加命名法、減去命名法、接合命名法、代置命名法)のいずれかを使用する。これらの体系的に命名された名称を組織名と呼ぶ。1951年までのIUPAC命名規則では置換命名法での統一を目指していたが、1969年以降の規則では6つの命名法と慣用名を容認している。ただし、減去命名法、接合命名法、代置命名法は置換命名法、基官能命名法、付加命名法で命名した場合、不必要に複雑な命名になる場合に使用すべきである。またIUPACでは「置換命名法を他の命名に優先して用いる」ように勧告している。 以上の方針で命名すると、母体と一つないしは複数の置換基が選択されるが、IUPAC命名法で指定された置換基の優先順位にしたがって置換基の中から一つの主基 (principal group) が選抜される。主基は母体の接尾語となり、それ以外の置換基は頭文字の辞書順(ABC順)に接頭語として母体名に連結される。慣用名は母体名や置換基名として使用が可能であるが、慣用名を使った置換基の一部(たとえばisopropyl)は、更なる誘導体化の命名が禁止されているものがある。 × 1-chloroisopropyl- ○ 1-chloro-2-propyl-
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