君道篇とは? わかりやすく解説

君道篇(巻1・君道第1)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 08:49 UTC 版)

貞観政要」の記事における「君道篇(巻1・君道第1)」の解説

君道篇(巻1・君道第1) 貞觀の初、太宗侍臣(じしん)に謂(い)ひて曰く、君(くん)たるの道は、必ず須(すべから)く先(ま)づ百姓ひゃくせい)を存(そん)すべし。若(も)し百姓ひゃくせい)を損(そん)じて以(もっ)て其(そ)の身に奉(ほう)ぜば・猶(な)ほ脛(はぎ)を割(さ)きて以(もっ)て腹に啖(くら)はすがごとし。腹飽(あ)きて身斃(たお)る。若(も)し天下を安(やす)んぜんとせば、必ず須(すべから)く先(ま)づ其の身を正すべし。未だ正しくして影曲り上理(おさ)まりて下乱るる者は有らず。(解説原文、) 貞観10年太宗側近の者に尋ねた。「帝王の業で、創業守成のどちらが困難と考えるか?」この問い房玄齢答えた。「天下乱れ各地群雄競い立っている状況下では、これを攻め破り、従わせ、戦に勝ち抜かなければなりません。そのことから創業の方が難しいと思います。」これに対し魏徴言った。「帝王新たに立つときには、必ず衰え乱れた前代継承するため、ならず者滅ぼします。そして人民新し帝王喜んで迎え、みな心を寄せて従います天子の位は、天から授かり、人から与えられるものですから、難しいものではありません。しかしそれを得たのちは、おごり高ぶるようになり、当初の志から外れてしまいます。そして人民平穏な生活を欲していても、労働義務課せられ、休むことができなくなります人民弱り衰えても、国の無駄な仕事のために安息はありません。国の衰退は常にこのようなことに起因します。よって守成の方が難しいと思います。」太宗言った。「玄齢は昔、私に従って天下平定し、ながく艱難辛苦嘗め九死に一生得た。よって創業の方が難しいと考えた魏徴は私とともに天下安定させ、これから勝手気ままな行動が始まれば、必ず滅亡に向かうと憂慮している。よって守成の方が難しいと考えた。そうして今、創業の難は過ぎ去ったこれからは、まさに守成の難を君達とともに克服してゆきたい。」

※この「君道篇(巻1・君道第1)」の解説は、「貞観政要」の解説の一部です。
「君道篇(巻1・君道第1)」を含む「貞観政要」の記事については、「貞観政要」の概要を参照ください。

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