各受容体サブタイプの特徴とは? わかりやすく解説

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各受容体サブタイプの特徴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 04:20 UTC 版)

オピオイド受容体」の記事における「各受容体サブタイプの特徴」の解説

δ受容体(Delta-Opioid Receptor(DOP),OP1) オピオイド受容体の中で最初にクローニングされた受容体である。エンケファリンに対して強い親和性を持つ受容体として発見されたものであり、中枢神経系広く分布している。δ受容体は抗不安作用抗うつ作用身体精神依存あるいは後述のμ受容体より作用が弱いが鎮痛にも関与している事が知られている。δ受容体作動薬作用拮抗薬使ってさらに細分類化すると、BNTXによって拮抗されるδ1とNTBによって拮抗されるδ2の二つ薬理学サブタイプ分けられる。しかし、δ1、δ2受容体実際に存在するかどうか明らかになっていないκ受容体 (Kappa-Opioid Receptor (KOP),OP2) ダイノルフィンと高親和性受容体であり、κ1からκ3までの3種類が存在するとされている。鎮痛鎮咳幻覚せん妄などに関与する。ペンタゾシンやブプレノルフィンなどの麻薬拮抗鎮痛薬の中ではこのκ受容体に対して親和性有するものが多い。κ受容体作動薬であるナルフラフィン鎮痒薬として使用されている。 μ受容体 (Mu-Opioid Receptor (MOP),OP3) μ受容体モルヒネ鎮痛作用に最も関連がある受容体であり、モルヒネ(Morphine)の頭文字をとってμ受容体呼ばれるようになった内因性オピオイドペプチドであるエンケファリンやβエンドルフィンに対して親和性有する一方エンドルフィンに対しては低親和性である。受容体中でもさらに鎮痛多幸感などに関与するμ1受容体呼吸抑制掻痒感鎮静依存性形成などに関与するμ2受容体存在する。μ3受容体というものも報告されているが、その機能はよく分かっていない。 オピオイド性の鎮痛薬多くはμ受容体に対して強く結合するものであり、薬物治療ターゲットとなる。オピオイド拮抗薬英語版)であるナロキソン (Naloxone) はμ受容体対す親和性高く一方でδ受容体およびκ受容体に対して親和性が低い。 ノシセプチン受容体 (Nociceptin Receptor (NOP),ORL1,OP4) 上記3つの受容体サブタイプ類似の構造有するが、リガンド分からないといういわゆるオーファン受容体であった。しかし、近年では内因性のリガンドとして脳から発見されノシセプチン(N/OFQ)の存在報告されている。ノシセプチン受容体介した作用モルヒネ鎮痛作用拮抗するのである考えられている。 その他 過去にはσ受容体呼ばれる受容体オピオイド受容体一種であると考えられことがある多くオピオイド性の医薬品σ受容体を介して鎮咳作用を示すことからそのように考えられていたが、内因性のオピオイドにより活性化されないことや他の既知受容体サブタイプ遺伝子配列が全く異なることがわかり、現在ではオピオイド受容体一種として数えられていない

※この「各受容体サブタイプの特徴」の解説は、「オピオイド受容体」の解説の一部です。
「各受容体サブタイプの特徴」を含む「オピオイド受容体」の記事については、「オピオイド受容体」の概要を参照ください。

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