古典的な直流電気車の制御
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 14:44 UTC 版)
「電気車の速度制御」の記事における「古典的な直流電気車の制御」の解説
ジーメンス(左)とスプレイグ(右) 電気鉄道の始まりはドイツの電気技術者ヴェルナー・フォン・ジーメンスによるものであった。ジーメンスは1879年ベルリンで開かれた商業博覧会で電気機関車の展示と電車の試験運行を実施し、その2年後の1881年、ベルリン・リヒターフェルデ間において路面電車の営業運転を開始した。この電車は小型の二軸車であり、2本のレールから直流電源を得て走行する方式であった。一方アメリカでは、電気駆動の父と呼ばれるフランク・スプレイグが1888年にリッチモンド (バージニア州)で路面電車の運行を開始するとともに、架線集電や弱め界磁、総括制御といった直流電気車の基本システムを確立した。 この直流電化で直巻電動機を駆動する手法は、電圧の制御に損失が伴う課題を抱えているものの、変圧器や整流器が不要であり、構造が簡便かつ安い製造費用で構成できる利点を有していた。このことから、さまざまな改良を加えながらも、基本構造はインバータ制御が普及する20世紀末まで広く用いられた。
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