原子スケールにおける潤滑と超潤滑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/06 09:07 UTC 版)
「ナノトライボロジー」の記事における「原子スケールにおける潤滑と超潤滑」の解説
詳細は「潤滑」を参照 潤滑とは、互いに接触している二つの表面の間の摩擦を低減するために用いられる技術である。接触面の間に介在して摩擦を低減する液体を一般に潤滑剤という。 マイクロデバイスやナノデバイスでは潤滑が必須であることが多いが、これらの微小な部品に合わせて従来の潤滑剤を分子サイズの薄い層にすると、粘性の影響が強くなりすぎる。この場合、Langmuir-Blodgett膜や自己組織化単分子膜のような方法で作られた薄膜を用いると効果的である。 薄膜や自己組織化単分子膜は凝着性を高めるためにも用いられる。磁気記憶媒体に用いられるペルフルオロ化合物潤滑剤(PFPE)で、親水性を持たせたタイプと疎水性を持たせたタイプでは、湿潤環境における挙動が反対となることが発見されている。水分子は疎水性PFPE層の表面には凝着せず、基板との界面に潜り込んでPFPE層のぬれ性を低下させる。その結果、PFPE層はむしろ凝着力の増加をもたらす。親水性PFPEではこのような効果がなく、潤滑性が向上する。
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