卵黄部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 02:27 UTC 版)
胚の成長における栄養供給を目的とした濃厚な部分。以下の部分に分かれる。 卵黄膜 厚さ15 μmからなる層で、基本的に水分を通さない不透膜。外層 厚さ3.0 - 8.5 μmの、格子状の繊維が多数積層した層。 連続層 厚さ0.05 - 0.5 μm顆粒状のタンパク質が並ぶ、外層と内層の間に位置する層。 内層 網目状の繊維から成る層。外層に比べ繊維が20 - 60倍太い。 パンデル核と胚盤 実際に雛(ひよこ)として成長してゆく中心の部分。パンデル核の中心に胚盤が位置する。 卵黄 50%の水分と、30%の脂質、17%のタンパク質からなる。脂質とタンパク質の複合体であるリポタンパク質が多い。また必須アミノ酸にも富み、胚盤成長時の栄養供給源となる。卵黄はラテブラを中心に淡色卵黄と濃色卵黄が交互に層を成している。ラテブラ(白色卵黄) 卵黄中心部にある直径5 mm程度の淡色の卵黄からなる。 黄色卵黄 淡色卵黄 濃色卵黄 ラテブラの首 ラテブラからパンデル核へと伸びる淡色卵黄からなる連結構造。 卵黄部分には抗菌性成分を含まない。先に述べたように卵白部の機能により、卵黄は微生物による汚染から免れているが、カラザや濃厚卵白の脆弱化によって卵黄が卵殻と接触した状態になると微生物の汚染に晒されるようになり、急速に腐敗が進行する。
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