単眼の機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 02:56 UTC 版)
通常、単眼は複眼に比べてより単純で補助的な機能(例えば明暗の感知のみ)をもつが、ハエトリグモのような、単眼のみをもつものの優れた視力を発揮できた例もある。 昆虫の成体では単眼は光感知のみに使われるためピント調節機能が備わっていない代わりに、複眼よりも視覚情報が瞬時に脳にまで伝達するという特徴がある。昼行性の種では特に発達しており、トンボやハエなどの高い飛行能力は単眼と複眼の性質を上手く利用して体の向きを調整することによって実現されている。また、単純に光を感じる器官としても重要であり、セミなどでは鳴く時間帯を光によって知覚するための鼓舞器官として使われている。完全変態昆虫の幼虫の単眼は、色も識別でき、物の形態もわずかに感じ取ることができるといわれる。複眼が形成されるまでは、この器官が幼虫の視覚を全て担う。
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