半倍数性決定システムにおける遺伝子の共有率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/23 04:10 UTC 版)
「半倍数性」の記事における「半倍数性決定システムにおける遺伝子の共有率」の解説
以下の値は血縁係数とも呼ばれる。この値は全ゲノムのうち「共有する遺伝子の割合」と考えることもできるが、血縁選択の血縁係数として用いる場合には個々の遺伝子を「共有する確率」として考える。例えば母親から見れば息子は自身の特定の対立遺伝子を1/2の確率で受け継いでいるが、息子から見れば自身の特定の対立遺伝子は必ず母親が持っている。従って息子から見れば母親はクローンではないにもかかわらず血縁係数は1となる。以下の値は単女王制で単回数交尾するハチの場合である。例えばニホンミツバチは単女王制だが異なるオスと複数回交尾するので以下の表は当てはまらない(母娘間の血縁度は変わらないが、兄妹同士の平均血縁度は表の値以下に低下する)。膜翅目の血縁度の高さが利他的行動の原因であるとする説を3/4仮説あるいは半倍数仮説と呼び一般に受け入れられているが、血縁度の高さが利他的行動の原因か、利他的行動が進化した結果が高い血縁度なのかには若干の議論がある。また、祖先の数はフィボナッチ数となる(メスバチの場合、父母2匹、祖父母3匹、曽祖父母5匹、高祖父母8匹…)。 性娘息子母父同じ親を持つ姉妹同じ親を持つ兄弟姪/甥メス1/2 1/2 1/2 1/2 3/4 1/4 3/8 オス1/2 [※1] 1 [※2] 1/2 1/2 1/4 ※1. ^ オスが遺伝子を伝えるのは娘だけである※2. ^ オスに父はいない
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