千手のマツ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 07:00 UTC 版)
千手のマツは、淡路国道マツ並木の南端近くにある賀集野田地区の観音堂境内に生育していた。樹齢は約850年余りといわれ、樹高は18メートル、目通り幹囲6.70メートル、枝張りは南方に約15メートル、北方に約18メートルを測った。地上約3.60メートルのところから、大枝が分かれ出て雄大な姿を見せていた。 四方に大きく伸びた枝は、千手観音の手を広げた姿を思わせ、「千手のマツ」といわれて古来名高い木であった。その姿からまたの名を「竜マツ」ともいった。このマツは1926年(大正15年)2月24日には淡路国道マツ並木と同時に国の天然記念物に指定され、地元の人々は保存会を作ってこのマツを管理してきた。 しかし、松くい虫やシロアリの被害に遭い1975年(昭和50年)頃から葉が赤茶けるなど樹勢の衰えが進行し、ついに枯死して1977年(昭和52年)に天然記念物の指定が解除され、同年11月には伐採された。保存会の人々は千手のマツの面影を後世に残す目的で、残された根株を屋根つきの囲いで覆って雨風があたらないようにと保存している。
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