千手の池での奇跡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/27 06:48 UTC 版)
1806年(文化3年)、洞水寺の脇にある千手(せんぞ)の池の清泉が突然濁り始め、災いの前触れではないかと村人たちが騒いだ。信心深い老婆が参詣し、池に花紙を垂らすと、そこに観音の姿が映った。千手の池は、体に不自由な所がある人や難病の人の回復に霊験があるという噂が広まり、参詣人が増えた。夜通しの参篭をする人が500人も出るほどで、参拝者の列が続き、道筋の桐原(明治8年まで桐原村で、同年に他の4か村とともに旧入山辺村になる)などには、参詣人を当てこんだ臨時の店が並んだ。 千手の池は、北向観音堂(洞水寺)の西北にあり、円形で、差渡し約2メートルである。池の水は霊水であると考えられ、味噌の醸造に用いれば腐敗したり仕損たりしないと言われた。1965年当時でも、かなり遠隔地からこの水を求めに来る向きがなお存在した。
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