前舌母音を表す記号として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 03:49 UTC 版)
「ウムラウト」の記事における「前舌母音を表す記号として」の解説
ウムラウト記号は、主に円唇・後舌で発音される母音(a, o, u)を、円唇・前舌で発音しようとする場合(ä, ö, ü)に用いられ、ドイツ語、スウェーデン語などで使用される。ウムラウト現象のある言語が必ずしもウムラウト記号を使うわけではない。なおドイツ語では äu は eu と同様に [ɔʏ] と発音される。 ドイツ語の場合、この2つの点は、筆記体の小文字の e に起源するとされる。ウムラウト記号が表示できない環境では、例えば ä を ae で代用することもある。 母音調和をもつ言語では、短母音をそれぞれ6種以上もつことが多い。母音調和はウムラウト現象とは無関係だが、ウラル語族のフィンランド語、ハンガリー語、テュルク諸語のトルコ語、アゼルバイジャン語、トルクメン語など、ラテン文字の表記法をもつ言語については、前舌性のない母音を無標とするのに対し、前舌母音をウムラウト記号つきの母音字で表すことが多い。しかし a と e, u と y をペアで使うなど、例外も多い。 なお、ハンガリー語では普通、長音を表記するときアキュートを使うが、ウムラウト記号つき母音の長音を表記する際はアキュートを2つ並べ、ダブルアキュートとする。 現代中国語のピンインでは、[y] 音の表記に ü が用いられる。 朝鮮語のマッキューン=ライシャワー式では、ㅔが a または o の後に続く場合に ë と表記される。ただし、文化観光部2000年式では用いられない。
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