利害調整機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 16:25 UTC 版)
利害調整機能とは、私的な利害をめぐる対立を調整することであり、主に経営者と株主の間で発生する利害を調整するものである。経営者は株主から会社の経営をまかされ、株主の利益のために行動するが、常に経営者がその責務を遂行するとは限らない。つまり、経営者は会社を私物化し株主の利益よりも自己の利益を優先させる可能性があるといえる。このような対立の解消を促進するメカニズムが会計報告を通じての財務会計の機能である。 一方、株主と債権者との利害調整機能も有する。もし、株主が多大な配当によって会社財産を流出させたとしたら、融資を行う金融機関や社債購入者の権利は著しく害されることとなる。そこで債権者は、会社財産の流出をふせぐため配当可能限度額を画定するのだが、配当可能限度額を確実に設けているかどうかを債権者が確認するための機能として、財務会計がある。
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