切り出し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/25 02:40 UTC 版)
石切場での切り出しは、(1)イシワリ(石割り)・イシホリ(石堀り)、(2)オオワリ、(3)コワリ、(4)アラシアゲ、(5)ヒンダシの工程で行われた。 (1)イシワリ(石割り)・イシホリ(石堀り)は、火薬を使って割る方法と、ヤとよぶクサビ(楔)を打ち込んで割る方法で行われた。火薬を使って割る場合は、テッポウノミで割る石の大きさに応じて三尺~四尺(1m前後)掘って、そこに火薬を詰め、導火線を入れ土を詰め火をつけ爆発させる。火薬には、黒色火薬、カージットが使われた。黒色火薬では縦横四方に石が割れ、カージットでは八方に石が破裂した。ヤを使って割る場合は、ノミをセットウと呼ぶ槌で叩き、普通の石で五寸(約15cm)おき位、堅い石で三寸(約9cm)おき位にヤアナを掘り、そこにヤを入れ、オオゲンノウで2、3回叩いて割る。 (2)オオワリ、(3)コワリでは、ヤを使ったイシワリと同じ方法で、必要な大きさまで小さく割っていく。オオワリは、山腹を転がる程度に割るのが目安とされた。 (4)アラシアゲでは、オオガネと呼ぶ曲尺(さしがね)で、少し余裕を持ったおおよその寸法まで割っていき、三角やコブの部分を斧(よき)でならして、大まかな面を作る。 (5)ヒンダシでは、樫の木で作った橇で斜面を下ろし、それを手車や牛車で運搬した。
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