分枝の形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/20 09:08 UTC 版)
一般的にいえば、分枝を生じるのは次の二つの場合である。 先端の成長する部分が分裂等によって数を増やす場合。 成長する先端より下の方の側面から新たに成長の先端が生じる場合。 前者の場合において、分かれる成長部分が同等のものであれば、枝の形は二叉になり、そのような枝分かれの事を二叉分枝という。それに対して、主たる成長部分がはっきりしており、これに対して大きさに差がある横枝を出す場合、主軸と側枝の区別が生じ、これを単軸状分枝という。一般的な感覚では単軸状の方が普通なように見えるが、多くの場合、二叉分枝の方が原始的な形であると考えられている。つまり、大きさに差がない分裂によって分枝が生じる段階から、主軸が区別できる形が進化して来たと考える。この様な判断は、維管束植物の枝や葉脈、あるいは糸状の藻類、菌類の菌糸などでも行なわれる。維管束植物の場合、もともとは茎や葉の区別は存在せず、二叉分枝した枝のみであったと考え、それらの変形で現在見られる様々な形態のものができたとするテローム説があり、ほぼ定説とされている。 なお、植物の分枝には、同一箇所から三つに分かれる三出(さんしゅつ)、水平により多数に分かれる掌状(しょうじょう)等もあるが、それらはこのような分枝から二次的に派生したものと見なされることが多い。 この他に、先端が成長を止め、やや下側から側方に新たに成長する先端が生じる、という型もあり、この結果生じる分枝のことは仮軸状分枝という。
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