再流行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 20:55 UTC 版)
「ヒロイック・ファンタジー」の記事における「再流行」の解説
第二次世界大戦後に英国で初版が出たJ・R・R・トールキンの大作ファンタジー『指輪物語』は、1960年代半ばにペーパーバック版が北米で出版されると爆発的に流行し、また、かつてのヒロイック・ファンタジーの名作がペーパーバック本で再版され、1960年代にファンタジー・ブームが起こる。『ファンタスティック』などのファンタジー専門誌も再び現れ、出版社バランタイン・ブックスは「バランタイン・アダルト・ファンタジー」と称するシリーズでペーパーバック本を次々と発売した。その中で マイケル・ムアコック:『エターナル・チャンピオン』シリーズ ジョン・ジェイクス:『戦士ブラク』シリーズ リン・カーター:『レムリアン・サーガ』シリーズ アンドレ・ノートン:『ウィッチワールド』シリーズ ジャック・ヴァンス:『魔王子』シリーズ などのヒロイック・ファンタジーが発表された。 1970年代になると、ファンタジーは成熟期を迎え、アーシュラ・K・ル=グウィン、デイヴィッド・エディングス、パトリシア・A・マキリップ、ピアズ・アンソニイなどがハイ・ファンタジーの隆盛を築いた。これらの作品にもヒロイック・ファンタジーから受け継いだ要素が少なからずあるが、作品の世界観・ストーリー・人物描写・テーマなどは、全て技巧を凝らした精緻なものに変化しており、もはやヒロイック・ファンタジーのごとき「全ての事柄が単純明快である」お気楽な勧善懲悪の物語は通用しなくなっていった。かつての意味でのヒロイック・ファンタジーは衰退したといえる。
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