円に内接する四角形
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/13 20:29 UTC 版)
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円に内接する四角形(えんにないせつするしかっけい、英: cyclic quadrilateral)または単に内接四角形(ないせつしかっけい、英: inscribed quadrilateral)とは、4頂点が1つの円周上にある四角形のことである[1]。この円のことを外接円といい、その上にある4頂点は共円であるという。一般的に、内接四角形は凸であると仮定されるが、四角形が自己交差することを許せば凸でない内接四角形も存在する。以下では凸四角形に限って述べることとする。
すべての三角形が外接円を持つのに対して、すべての四角形が外接円を持つとは限らない。たとえば、正方形でない菱形は内接四角形ではないが、正方形・長方形・等脚台形・反平行四辺形はすべて内接四角形である。凧形が内接四角形となるための必要十分条件は、それが二つの直角を持つことである(直角凧形)。双心四角形は内接四角形であり、かつ外接四角形でもある。傍双心四角形は内接四角形であり、かつ傍接四角形でもある。調和四角形は内接四角形であって対辺の長さの積が等しいものである。
特徴付け

- 凸四角形が内接四角形であるための必要十分条件は四つある辺の垂直二等分線が共点となる(つまり一点で交わる)ことである。このとき共有される点は外心と呼ばれる[2]。
- 凸四角形 □ABCD が内接四角形となるための必要十分条件は、その向かい合う角が互いに補角となることである。式で書けば、四つの角が隣り合う順に α, β, γ, δ の角度を持つとすれば
丸山良寛の定理 - 内接四角形 □ABCD において、四つの三角形 △DAB, △ABC, △BCD, △CDA の内心をそれぞれ M1, M2, M3, M4 とすれば、この四点を頂点とする四角形は長方形になる。これは日本人の定理と呼ばれる定理のひとつで、丸山良寛の定理と呼ばれる。同じ四つの三角形の、こんどは垂心を考えればそれらを頂点とする四角形は □ABCD に合同であり、また重心で同様に考えれば別の内接四角形となる[4]。
- 内接四角形 □ABCD の外心を O とし、二つの対角線 AC と BD の交点を P とするとき、∠APB の角度は ∠AOB と ∠COD の算術平均である。これは円周角の定理と外角定理からの直接の帰結である。
- 面積が有理数で、どの二つも相異なる有理数の長さの辺となるような四角形で、その辺の長さが算術数列または幾何数列を成すとき、そのような四角形は共円でない[22]。
- 内接四角形の辺の長さが算術数列を成すならば、その四角形は傍接四角形(したがって、傍双心四角形)である。
- 内接四角形の二組の向かい合う辺を延長して、それらがそれぞれ点 E, F で交わるならば、E および F のそれぞれにおいてなす角の二等分線は直交する[9]。
ブラーマグプタの四角形
ブラーマグプタ (Brahmagupta) の四角形とは、辺の長さおよび対角線の長さが全て整数で面積も整数となる内接四角形をいう[23]。すべてのブラーマグプタの四角形は、その辺の長さを a, b, c, d, 対角線の長さを e,f とし、面積を K, 外半径を R と書けば、有理数の範囲を動くパラメータ t, u, v を用いて書ける以下の公式
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