共産主義封じ込めと警察組織の拡充
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/02 15:39 UTC 版)
「タイ王国国家警察庁」の記事における「共産主義封じ込めと警察組織の拡充」の解説
1949年に中華人民共和国が成立すると、東南アジアへの共産化を懸念するアメリカ合衆国・西側諸国は、タイを反共主義の前線として位置づけた。その中で、政治的な関与が薄く、王室とのつながりが強かったタイ警察は当時、反共の重要な準軍事組織と目されていた。1951年、警察長官に就任したパオ・シーヤーノン警察大将は、アメリカ中央情報局と秘密裏に協定を結び、兵器、資金、軍事訓練を受け、アメリカとの結びつきを強めていった。国境警備警察と航空支援部隊(PARU)はアメリカの支援を受けて創設された。パオ将軍の下で国境警備警察は強力な反共準軍事組織として成長すると同時に、北タイの黄金の三角地帯などのケシ農園の防衛、交易などの麻薬産業を行い、さらにタイ国内に駐留し、麻薬産業を担っていた中国国民党軍などと癒着してゆくことになった。50年代、60年代を通じて、反共を名目したタイ警察への支援はCIAやUSAIDを通じて一貫して行われた。1965年には、地方警察への巨額の資金提供があり、さらに、1967年-72年の間に警察・軍を含め、3,000名がアメリカ合衆国国内で軍事訓練を受けた。
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