公民館付設時代(1949-1955)
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「田辺市立図書館」の記事における「公民館付設時代(1949-1955)」の解説
1947年(昭和22年)9月10日、田辺市は公民館設置に向けて協議会を開催し、先進地視察や公民館委員の任命などを経て、1949年(昭和24年)2月14日に公民館が設置され、田辺市立図書館はその一角に移った。同年10月には上屋敷町の旧軍人会館へ移った。この頃の図書館の蔵書数は15,515冊、年間閲覧者数は8,961人であった。1951年(昭和26年)には和歌山県立図書館紀南分館が田辺市にあった和歌山県蚕業試験場跡に設置され、それまで和歌山市にしかなかった映画フィルムが常備されることになり、紀南の農山村を巡回して利用された。 この頃、田辺市立図書館が行った利用者アンケートによると、よく読まれた雑誌は『リーダーズ・ダイジェスト』、『文藝春秋』、『キング』、『家の光』、『平凡』、『サンデー毎日』、『週刊朝日』、『講談倶楽部』、『主婦の友』であり、面白かった本は『宮本武蔵』、『風と共に去りぬ』、『裸者と死者』であった。なお利用者は、教員が4分の1、官公吏が1割を占め、専任職員は1人のみであった。当時の和歌山県内の図書館について熊代强が『図書館雑誌』に寄稿しているが、その中で田辺市立図書館に対し、「城下町の空気そのまま,おっとりしているが,その積極化を望みたい。」と意見している。公民館との併設のため、ホールでイベントがあると図書館利用が制限されるなど、市民からは不満の声も多かったという。
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