公共的なギャラリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 06:06 UTC 版)
「ギャラリー (美術)」の記事における「公共的なギャラリー」の解説
日本の公共的なギャラリーは、ほとんど貸しスペースであり自主企画を行うことは稀である。また展示作品の販売(の仲介)は行わないのが普通で、禁止している場合もある。ただし例外もあり、海外ではたとえば、ロンドンの公共ギャラリーである Whitechapel Gallery では展示作品の販売仲介を行っている。 日本では、公共の美術館も大きな作家団体や新聞社などの文化事業団体にスペース貸ししていることも多い。これに対してギャラリーは、小団体や個人が借りやすい規模および賃料の施設を提供している。1960年代ごろ日本で誕生した貸画廊(後にギャラリー)は、日本独特のシステムであったが、最近ではニューヨークやパリにも、海外展示の経歴を加えたい日本人作家や日本の画廊をターゲットにした貸画廊が存在する。(貸し画廊は一般的に日本独特のシステムであると考えられているので、海外の貸し画廊発表歴を企画画廊での発表であると、誤認させる意図がある。) 欧米では貸画廊が存在しない代わりに、作家個人や団体が運営するギャラリーが数多く存在する(オルタナティブ・スペース、自主ギャラリー)。寿命の短いものも多いが、公共の資金援助を受けて長期に活動している例もある。共同アトリエなど制作のスペースを備えているものも多い。日本でも1980年代ごろから、作家などの自主運営によるスペースが少しずつ産まれてきた。
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