全身観察
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/09 14:45 UTC 版)
「外傷病院前救護ガイドライン」の記事における「全身観察」の解説
太字は特に重要な観察項目である。 頭部触診 上顎・下顎触診もし痛みや腫脹があれば、後に気道閉塞を来す恐れがある。 頸部視診気管の偏位、皮下気腫、頚静脈怒張があれば、緊張性気胸や心タンポナーデの恐れがある。 頸部触診後頚部の圧痛があれば頸椎損傷を疑う。 後頚部の触診までが終わったら、他の隊員がネックカラーを装着する。例え後頚部圧痛が無くても高エネルギー外傷には全例でネックカラーを装着する。また、全脊柱固定が完了するまで頭部保持は続けなくてはならない。 胸部視診・触診・聴診フレイルチェストがあれば迅速に圧迫処置を行う。気胸の兆候があれば酸素を高流量で流す。胸部の傷から血液が泡立っていれば開放性気胸であるから、透明フィルムと医療用テープを用いて簡易の弁を作り封鎖する。 腹部視診・触診腹部膨満、圧痛は腹腔内出血や腸管損傷を疑う。 骨盤部触診骨盤部の圧痛は骨盤骨折を疑う。この場合、二度と骨盤に負荷をかけてはならない。バックボード固定もログリフトにて行う。 四肢の視診・触診四肢の損傷はよほど大きなもの(両大腿骨骨折など)でなければ生命に危険を及ぼさないので時間をかけてはならない。しかし、麻痺の有無は必ず確認する。
※この「全身観察」の解説は、「外傷病院前救護ガイドライン」の解説の一部です。
「全身観察」を含む「外傷病院前救護ガイドライン」の記事については、「外傷病院前救護ガイドライン」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書から全身観察を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から全身観察を検索
- 全身観察のページへのリンク