全国歌壇デビュー
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1954年(昭和29年)の中城ふみ子の全国歌壇デビューは、短歌史上のひとつの事件となった。そして現代短歌史はその中城ふみ子の登場という事件をきっかけとして、大きく転換していくことになる。ふみ子は後述のように日本短歌社が公募した五十首応募で特選となり、4月10日頃に発行された「短歌研究」1954年4月号冒頭に掲載されたことによって全国歌壇にデビューした。デビュー時点で乳がん治療のため札幌医科大学附属病院に入院中であったふみ子は、同年8月3日に亡くなるので、全国歌壇を舞台に活躍できたのはわずか4カ月たらずのことであった。中城ふみ子の全国歌壇デビューは大きな波紋を呼び、1954年の短歌を巡るジャーナリズムはふみ子の話題に終始する事態となった。1954年4月半ばから8月初めまでの活躍については、『たけくらべ』、『にごりえ』、『十三夜』を立て続けに発表した樋口一葉の1895年(明治28年)の活躍のみが比較対象となり得るとの意見もある。
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