光合成で使用される電子伝達体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/30 07:26 UTC 版)
「電子伝達体」の記事における「光合成で使用される電子伝達体」の解説
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸 (NADP+/NADPH) NAD+ と良く似た構造を持つが、残基の一部がリン酸に置換されている。光化学反応とカルビン-ベンソン回路を結ぶ電子伝達体。NAD+ と同じくナイアシンを原料とし二電子還元を受けるが中間型を生成しない。 E0' = −0.32 V。詳細はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸を参照。 プラストキノン (PQ) ユビキノンに良く似るが、細部の構造が異なっている。光化学系IIからシトクロムb6/f複合体への電子伝達を担う。 E0' = +0.10 V。詳細はプラストキノンを参照。 プラストシアニン (PCy) シトクロムb6/f複合体から光化学系Iへの電子伝達を担う。銅を含むタンパク質であり青色。一電子還元を受ける。 E0' = +0.40 V。詳細はプラストシアニンを参照。 フェレドキシン (Fd) 光合成以外にも多くの原核生物での電子伝達に用いられる鉄・硫黄クラスターを含むタンパク質。光化学系Iから NADP+ への電子伝達に関与する。極めて低い酸化還元電位を持つ。 E0' = −0.43 V。詳細はフェレドキシンを参照。 クロロフィル (Chl) 集光色素として良く知られるが、光化学系複合体内部のクロロフィルスペシャルペアでは電子伝達体として機能する。光化学系によって励起された電子をフェオフィチンに伝達する。詳細はクロロフィルを参照。 フェオフィチン (Pheo) クロロフィルからマグネシウムが抜けた物質。光化学系複合体内部の電子伝達に関与する。 光化学系複合体のフェオフィチンではE0'= -0.40V。詳細はフェオフィチンを参照。 チオレドキシン (Trx) 光合成に関与する酵素の光活性化過程に関与する電子伝達体。RubisCOなどはこの反応系で活性化される。フェレドキシンから電子を受容する。
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