元 (数学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/10 16:15 UTC 版)
数学において元(げん、英: element または member)とは、集合を構成する個々の数学的対象のことである。元素[1]、要素ともいう。
ジュゼッペ・ペアノの導入した記法[2]に従えば、対象 x が集合 E の元であることを、 「x ∈ E」と書き表す[注釈 1]。
このとき、対象 x が集合 E に属する(ぞくする、英: membership)、あるいは集合 E は対象 x を含む[注釈 2]とも言う。また集合を空間、元を点と言うこともある[6]。
概要
「属する」という二項関係は、数学的対象と集合(あるいは一般にクラス)との間に定まる非対称な関係(帰属関係)である。
外延性の公理により、集合はそれに属する全ての数学的対象を指定することで特徴づけられる。
通常用いられる集合論 ZF においては基礎の公理が述べるところによって帰属関係は整礎、すなわち任意の集合は自身を元として含むことはない(帰属関係は反対称関係である)。
しかし、基礎の公理の代わりに反基礎の公理を置く他の集合論ではそのような制約を受けない超集合が存在し得る。
帰属関係は推移的でない[注釈 3]。これは集合の包含関係がそうであることと対照的である。
素朴な説明
集合の歴史的な定義は、Cantor (1895: 481)[7] によれば
集合 M とは我々の直観や思考からくる対象(これを M の元と言う)の集まりの、その全体のことを言う
と述べられる。
このある種で漠然とした定義においても、直観的な集合論を展開することはできる。
例えば、集合 M = {1, 2, 3} に対し、1, 2, 3 は各々 M の元である。ここで、「元であること」と「部分集合であること」を混同してはならない。先の例であれば {1, 2} や {3} などは M の部分集合だが M の元ではない[注釈 4]。
定義
形式論理に基づく現代的な集合論は、(相等関係 = 以外に)一つの述語記号(二項述語 ∈)を含む一階述語論理で記述される[8]。
そのような記述法の下で、文「x は M の元である」は x ∈ M という式に翻訳される。
ハウスドルフは、このような記述自身は元からある概念を元にして定義を構成するような手法でないことを注意している
« on pourra objecter qu'on a défini idem per idem voire obscurum per obscurius. Il faut considérer qu'il n'y a pas là une définition mais un procédé d'exposition, une référence à un concept primitif familier à tous (...) »[9]
集合と類
先に与えた定義に従って記述された式
「元 (数学)」の例文・使い方・用例・文例
- すみません,今は手元にお金がありません
- 紀元前30年から紀元20年までは50年間です
- 彼女は昼食前はとても元気だったがそのあと気分が悪くなった
- 彼女はすぐまた元気になるでしょう
- 彼女は親元を離れて暮らしている
- 彼女は具合が悪かったが元気そうなふりをした
- 紀元前360年に
- それが私の困惑の元だ
- 憂うつである,元気がない
- 彼はそこの地元のモーテルにチェックインした
- 彼はその騒動の元凶だ
- 元金と利子
- 紀元前3世紀に
- 地元の住民たちは川にゴミを投棄したかどでその会社を告発した
- 新しいコーチの元でチームは州の決勝まで進んだ
- その知らせに一家は元気づけられた
- 元気を出せ
- 元首
- 元気出して行け
- 元日には日の出を見るために多くの人が山に登る
元数学と同じ種類の言葉
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