儚い羊たちの晩餐
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/18 01:22 UTC 版)
「儚い羊たちの祝宴」の記事における「儚い羊たちの晩餐」の解説
初出:書き下ろし 一人の女学生が荒れ果てたサンルームで一冊の日記を手に取る。そこには日記の手記者である元「バベルの会」会員・大寺鞠絵による「バベルの会」消滅とそれに至る鞠絵の物語が綴られていた。 父が娘のサークル活動を軽んじて用意しなかった会費の未払いにより鞠絵は「バベルの会」から除名される。会の中に丹山家や六綱家の娘らがいると聞いて態度を一変させた父から、家同士のコネクションの構築のために倍の会費を用意された鞠絵だが、それでも会に戻れることはなかった。ある時、厨娘と呼ばれる料理人・夏が大寺家に雇われることに。しかし夏は料理の腕は一流だったが、材料費が極端に高額だという難点があった。そんなある時、鞠絵は大寺家に隠された秘密を知ってしまう。その後、「バベルの会」を除名された理由を知り、自分には会にいる資格があることを実感する夢想に囚われた鞠絵は、夏に調理してほしい材料として「アミルスタン羊」を所望する。 大寺 鞠絵(おおでら まりえ) 伝説の相場師と呼ばれた祖父の代から続く大寺家の娘。良家同士との繋がりを求めて「バベルの会」に入会したが、父親が会費を準備してくれなかったため、会費未払いを理由に退会させられた。3年前までは長屋の貧乏暮らしをしていた。 夏(なつ) 「厨娘(ちゅうじょう)」と呼ばれる女料理人。赤い上着に緑のスカートが正装。毅然とし、さっぱりした女性で、料理に対する自信に溢れ、当初は客前で調理姿を披露しようとしていた。 文(あや) 夏の助手をしている10歳ぐらいの少女。引っ込み思案な性格。料理は好きで、夏を尊敬しているが、ある理由から厨娘の仕事を嫌っている。 鞠絵の父 大寺家当主。一流や教養のあるものを揃えたがる典型的な成金趣味の見栄っ張りで、他の金持ちの前例を出されて比べられるのをひどく嫌う。 「バベルの会」会長 鞠絵の除名を決定した張本人で、後に鞠絵に除名の本当の理由を伝える。スレンダーな体型が多い会員の中で、豊満な体つきをしている。
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