儒林外史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/30 09:27 UTC 版)
儒林外史 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 儒林外史 |
簡体字: | 儒林外史 |
拼音: | Rúlínwàishǐ |
注音符号: | ㄖㄨˊㄌㄧㄣˊㄨㄞˋㄕˇ |
発音: | ルーリンワィシー |
日本語読み: | じゅりんがいし |
『儒林外史』(じゅりんがいし)は、18世紀の中国清代中期に成立した白話小説。作者は呉敬梓。
概要
科挙による出世が当然視されていた時代に、科挙にふりまわされる当時の人々を活写した作品である。作中人物のひとり、杜少卿に、作者のおもかげがあるといわれている。
作品は、一貫したストーリーがあるわけではなく、各回の登場人物が、次の回につながり、そこで出会った新しい人物が次のエピソードの主人公となるという、オムニバス的な書かれ方をしている。こうした方式は、それまでの長編白話小説にはあまり見られなかった。
現存する最古の刊本は、1803年に出版されたもので、後年刊の『海上花列伝』や『官場現形記』などの、時流や風俗を描く小説にその方法が受け継がれた。
作品は55回で構成され、「56回」が存在する本もあるが、その第56回は後世の偽作といわれている。
日本語文献
評価
魯迅が本作の社会風刺を高く評価し、『紅楼夢』と並んで中国の近代文学に大きな影響を与えた。しかし、作者の態度は「脱俗を気どった体制擁護にすぎない」として、魯迅の評を過大評価とする意見もある[1]。
脚注
関連項目
儒林外史と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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