偏極化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/29 03:14 UTC 版)
ベクトル空間 V の n-次デカルト冪から係数体 F への多重線型写像 g: V × V × … × V → F に対して、対角集合上での評価 f ( v ) = g ( v , v , … , v ) {\displaystyle f(v)=g(v,v,\dots ,v)} によって斉次函数 ƒ: V → F が生じる。得られた函数 ƒ はベクトル空間 V 上の多項式函数である。逆に、係数体 F が標数 0 ならば、V 上の斉 n-次の多項式 ƒ が与えられたとき、ƒ の極化は V の n-次デカルト冪上の多重線型写像 g: V × V × ... V → F になる。ただし、極化とは g ( v 1 , v 2 , … , v n ) = 1 n ! ∂ ∂ t 1 ∂ ∂ t 2 ⋯ ∂ ∂ t n f ( t 1 v 1 + ⋯ + t n v n ) {\displaystyle g(v_{1},v_{2},\dots ,v_{n})={\frac {1}{n!}}{\frac {\partial }{\partial t_{1}}}{\frac {\partial }{\partial t_{2}}}\cdots {\frac {\partial }{\partial t_{n}}}f(t_{1}v_{1}+\cdots +t_{n}v_{n})} で与えられるものを言う。これら二つの構成法は、一方は多重線型写像から斉次多項式を作るもので、他方は斉次多項式から多重線型写像を作るものだが、互いに逆の操作になっている。有限次元の場合、これを用いて V∗ の対称代数 S(V) から V 上の斉次多項式環 F[V] への次数付き線型空間の同型が示される。
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