保全生態学用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/26 01:25 UTC 版)
キーストーン種 生態系全体に影響を与える種、全ての種が等しく等価値であっても、現実問題としての優先順位が高い、キーストーン(礎石)になる種。保全の目標を定める点において役に立つ考え方。キーストーン種の項目も参照。 アンブレラ種 単一の生物種は、複数の様々な動植物によって支えられている。逆に言えばその生物を護る事が、それを支える動植物や環境を護る事に繋がるという考え方。単一の種が複数の種を覆う点においてアンブレラ(傘)のような種。アンブレラ種の項目も参照。 フラッグシップ種 フラッグシップ、つまり旗手のような種。生態学的な意味よりもジャイアントパンダのように一般的な人気の高い種を指す。そういった種の高い人気を利用する事で莫大な資金を集める事が可能になる、保全活動を現実に行う為の考え方。象徴種ともいわれている。保護活動のための言葉とも言える。 コリドー(回廊) 緑の回廊とも呼ぶ。細長い森林を指す言葉でもある。狭い森林がまばらに存在するよりもひとつの広い森林の方が野生動物の保全には有効に機能する。破壊された森林全てを元に戻すには現実的に難しいので、小さな森林を繋げば、辛うじて動物の行動範囲を広げる事が可能になる。緑の回廊の項目も参照。 参考資料 『野生動物と共存できるか 保全生態学入門』岩波書店、高槻成紀、2006年 ISBN 9784005005369
※この「保全生態学用語」の解説は、「保全生態学」の解説の一部です。
「保全生態学用語」を含む「保全生態学」の記事については、「保全生態学」の概要を参照ください。
- 保全生態学用語のページへのリンク