作品ジャンルとしての八景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/16 18:22 UTC 版)
広重『江戸近郊八景』のうち、「羽根田落雁」「飛鳥山暮雪」「玉川秋月」「吾嬬杜夜雨」「池上晩鐘」の各葉。ちなみに他の3点は「行徳帰帆」「芝浦晴嵐」「小金井橋夕照」である。 瀟湘八景が書画から始まった事もあり、好んで絵画の題材とされてきた。また、詩歌にうたわれた例も多い。 日本でも多くの作品が作られた。俗に八景物と呼ぶ。特に広重はくりかえし八景物を手がけており、「近江八景(之内)」「隅田川八景」「金沢八景」「江戸近郊八景(之内)」「東都八景」「江都八景」「東都司馬八景」「名所江戸八景」「東都雪見八景」等の作品がある。いずれもマンネリを避け、作品ごとに新たな画題、構図に腐心した様がうかがえるものである。 なお、近江八景、金沢八景、琉球八景の各項に作品画像があるので参照されたい。 また、鈴木春信の『坐舗八景』、喜多川歌麿の『江戸八景』、礒田湖龍斎の『風流人倫見立八景』などのように、美女をモチーフとして描かれた八景の名のつく美人画の作品群がある。これらの画集の多くも帰帆や落雁など、瀟湘八景の形式を洒落や風流を交えて踏襲している。
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