伝統農法での脱穀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 05:56 UTC 版)
農業機械の普及前の脱穀は、収穫した作物を乾燥させた後に行われ、一つの作業で脱稃も兼ねる場合もあった。 当時使われた農具として、以下のようなものがある。 叩き棒 - 豆類、ムギ、アワなどに使用。二股の木の枝などを使って、筵の上に広げた収穫物を叩いて脱穀する。 殻竿(からざお/ からさお)、唐竿(からざお/ からさお)- 豆類、ムギ、アワなどに使用。長い竿の頭に、回転する棒を数本取り付けたもの。竿を持ち、回転部を振り回す要領で収穫物を打つ。 扱箸(こきばし)、千歯扱き(せんばこき)- コメ、ムギなどに使用。扱箸は2本の棒の間に穂を通すことで実をしごき落とす。同様の機能をもった歯を櫛状に並べて固定した千歯扱きが江戸時代に発明されたことで、農作業の効率が向上した。 足踏式脱穀機(あしぶみしきだっこくき)- コメ、ムギなどに使用。千歯扱きを改良して、歯の部分が回転するようにした農業機械。1910年(明治43年)に発明されると、大正時代を通じて全国に普及した。 脱稃 臼 籾摺り機 箕(み)、唐箕(とうみ) - 籾すり後、籾殻と種を選別する。 また、キビの場合など、道具を使わず、収穫した穂を足で踏んで脱穀することもあった。
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