付喪神
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付喪神、つくも神[註 1](つくもがみ)とは、日本に伝わる、長い年月を経た道具などに精霊(霊魂)が宿ったものである。人をたぶらかすとされた。また、『伊勢物語』の古注釈書である『伊勢物語抄』(冷泉家流伊勢抄)では、『陰陽記』にある説として百年生きた狐狸などが変化したものを「つくもがみ」としている[1]。現代では九十九神と表記されることもある[2]。
註
- ^ 小松和彦は「器物の妖怪 - 付喪神をめぐって」(『憑霊信仰論』 講談社〈講談社学術文庫〉、1994年、326-342頁。ISBN 4-06-159115-0)において、江戸時代以前の年をへた生物を含めた広義のつくもがみを「つくも神」、道具由来の妖怪全般を「付喪神」と仮に表記して文章を進めている(p. 331)。
出典
- ^ a b c 田中 1994, pp. 172–181.
- ^ 村上健司『妖怪事典』毎日新聞社、2000年、221頁、ISBN 978-4-620-31428-0。小松和彦監修『日本怪異妖怪大辞典』東京堂出版、2013年、371頁、ISBN 978-4-490-10837-8。
- ^ a b c 真保, pp. 222–232.
- ^ 田中 1999, pp. 34–45.
- ^ 小松 2007, p. 180.
- ^ アダム・カバット『江戸化物の研究ー草双紙に描かれた創作化物の誕生と展開』岩波書店、2017年、314頁。
- ^ 小松 1995, p. 207.
- ^ 田中 1994, p. 170.
- ^ 田中 2007, pp. 20–21.
- ^ 田中 2007, pp. 172–181.
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