乳児用玩具
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 03:36 UTC 版)
生後、赤ちゃんに最初に与えられる玩具が、未発達の聴覚や視覚に働きかける「ながめ玩具」と呼ばれる種類である。これらは手に取って遊ばせるものではなく、乳児をあやすことを目的とする。赤など暖色が多く用いられながら刺激は弱められ、澄んだ音を連続的または間歇的に発すものが好まれる。生後一ヶ月を過ぎた頃になると緩やかな動きがあるものが好ましい。ガラガラは普遍的な乳児用玩具であり、メキシコ民族が用いたさとうきびの茎製、エスキモーのアザラシの皮製など多様な素材から作られたものがあり、これらは乳児期に音が大切な発達要素であったことを各民族が認識していた傍証になる。 天井に吊るしたり棚などに置いたりしてモビールが回転する玩具(メリー、ベビーメリー、オルゴールメリーなど)も多く、また風車やガラガラなどを親が手に持って見せる限りはこれらもながめ玩具の範疇に入り、日本のでんでん太鼓は乳児には扱えるものではないため、この用途専用のものだった。これらを持って遊ぶ様子は生後三ヶ月頃から見られ始め、手に持つための適度な大きさや、口に含むことを念頭に置いた安全性などを考慮した製品が設計される。乳児が這って動ける頃には、全身運動の興味に答えるおきあがりこぼし(en)などが与えられる。
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