中将棋との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 16:01 UTC 版)
中将棋は大将棋から派生した物だが、中将棋と比較すると、いかにも中将棋に駒を適当に加えて拡張しただけという印象は否めないところであるが、それにはこうした事情がある。 水無瀬兼成が記した象戯図によると[要出典]醉象→太子、麒麟→獅子、鳳凰→奔王の3駒のみが成りを持ち、その他の駒は成りを持たなかったとされる。(このほか、以上の3駒以外については、獅子・奔王・龍王・龍馬など、金将に成ってしまうとデメリットしかない駒は成りを持たず、その他の全ての駒は金将に成ったという説もある)このことから、大将棋の駒を減らして、その減った戦力を補うために多くの駒に成りを加えることによって生まれたのが中将棋であると考えられる。 その後、中将棋が盛んとなり、中将棋の認知度が大きくなるにつれて中将棋の成りが大将棋に逆輸入された。しかし、大将棋にあって中将棋になかった駒には元々成りはなかったのであるから、仕方なくそれらは成り先としてポピュラーな金将を当てることにしたのであろう。 こうして、本来先輩であるはずの大将棋が、中将棋に金に成るだけの駒を適当に加えた手抜き拡張のようになってしまった。 駒が多く、1局を指すのに時間がかかりすぎたため、南北朝の動乱の時期には廃れたものと考えられている。
※この「中将棋との関係」の解説は、「大将棋」の解説の一部です。
「中将棋との関係」を含む「大将棋」の記事については、「大将棋」の概要を参照ください。
- 中将棋との関係のページへのリンク