中将姫伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 00:20 UTC 版)
当寺は中将姫の蓮糸曼荼羅織成伝説ゆかりの地として知られ、境内には伝説にちなむ「染の井」と「糸掛桜」がある。中将姫は伝説上の人物で、大納言藤原豊成の娘とされる。説話によれば、美貌で知られた中将姫は17歳で出家した。ある日、中将姫は、蓮の茎を集め、糸を採り出し、石光寺の庭に掘った井戸に糸を浸したところ5色に染まった。中将姫はそのハス糸で一夜のうちに当麻曼荼羅を織りあげた。天平宝字7年(763年)のことという。その井戸は、染の井と呼ばれ、その際、糸を掛けた桜が糸掛け桜であるという。建久3年(1192年)成立の『建久御巡礼記』に紹介される説話では、曼荼羅は「ヨコハギノ大納言(横佩大納言)の娘」の願いによって作られたものとされている。この時点では中将姫の名はみえず、娘の名が中将姫、父が藤原豊成に固定するのは室町時代以降のことである。
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